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光学素子
回折光学素子とは?
ピンホールに照明された光が、回り込む回折現象を積極的に活用した光学素子です。
コンピューターの演算能力の向上に伴い、メリットファンクションをモニタリングしながら設計ターゲットパターンをフーリエ変換し再び反転を繰り返す反復フーリエ変換法(IFTA)を用いた設計手法が現実的となった1993年前後から学術理論の世界を飛び出し、実際にアプリケーションに用いられ始めました。
世界的にトレンドを決定付けたのは、1998年に開催された国際学会”Harnest of Light”です。
以来さらなるコンピューターの進化とアルゴリズムの最適化、そして成形技術の昇華により現在に至っております。
回折光学素子は、プレーン面にミクロンまたはナノ構造を成形する表面構造型の素子です。
一般的に、プレーン面が光源側、回折構造が出射面に配されるよう設計されます。
IFTAの演算解は振幅と位相であり、位相分布が回折光学素子の設計解として用いられます。
位相分布は設計波長に対する素材の屈折率から構造深度を持つ分布に量子化されます。
量子化を2段とする場合はバイナリー、4段からマルチレベル、256段以上になると連続レベルと、成形装置の性能や量産性に応じて位相レベルを決定します。
回折光学素子は3つの設計アプローチがあり、それぞれアプリケーションに応じて選択されます。
光源のエネルギー分布を制御する回折型ビーム整形、光源を分岐し配光分布を求める回折型ビーム分岐、そして光源を拡散し分布する回折型ディフューザー。
回折型ディフューザーは計算機ホログラム(CGH)とも呼ばれます。派生系として回折光学素子の位相分布のラッピングを開放した屈折型自由曲面素子、振幅分布を用いた体積型ホログラム、回折グルーヴと球面または非球面を併せ持ち二重焦点や収差補正を行う回折レンズ、屈折型または回折型のマイクロレンズアレーなども成形可能です。
AR/VRのアプリケーションではバイナリーや鋸歯でなく、傾斜グルーヴを持つスランテッドグレーティングの成形が光学素子の最新トピックの一つです。
回折光学素子及び派生素子とは異なる光学素子の成形プロジェクトも承っております。
Asphericon社の非球面レンズ、アキシコン、非球面シリンドリカルレンズは硝材をCNC切削で一つから製造するサービスを提供しております。
CNC研磨やIon Finishなど工程を増やし必要な表面精度を達成する事が可能です。
また単一の非球面レンズをCマウント筐体で組み合わせる事で、簡単にかつ正確に、ご所望の倍率を達成できる非球面ビームエキスパンダーも販売しております。
空間光位変調器(SLM)を利用したビーム整形やビーム分岐素子は、設計解が通常の回折光学素子と同じ位相分布であり、これをマイクロディスプレイ上に表示し反射型で活用するものです。
トップハットやホモジェナイザーは回折光学素子以外にも、マイクロレンズアレー、フライアイレンズ、GRIDレンズなどで達成可能です。
従来の仕様で満足いただけない場合、回折を始めとした手法をご提案する事も可能です。
光学素子の最新トピックはメタレンズでしょう。
硝材または金属などのナノ構造体を3Dレイアウトした構造にて、光の制御を行うものです。
設計はグレーティング理論の厳密解にて、成形はナノ構造を可能とするEビーム露光やフェムト秒レーザー3Dプリントにて可能です。
非球面レンズ: 超高精度CNC加工
WAVE OPTO社は、回折光学素子開発の専門企業としての活動を設立以来続けてまいりました。
高機能光学素子を扱う観点から、納得のいくものを新たに扱うべく世界市場をサーチし、ドイツのasphericon社と出会いました。
Asphericon社は独自のデータネットワークを駆使したCNCによる非球面レンズの製造を専門的に行う企業です。
CNC装置の制御プログラムをそのまま用いる事なく、製造工程のプログラムとデータベース化を行い、これをデータネットワークとして全製品、一品毎の製造データを一括管理します。
これにより過去に坂のびり品番情報にて、全く同じ工程で、同じ性能の素子を製造し、納品する事が可能です。
全ての素材をCNC切削にて成形するため、最大250mmφの大型レンズ/ミラーを一品ごとに製造する事が可能です。
また、成形素子は、非球面レンズ/ミラー、アキシコン(円錐光学系)、放物面レンズ/ミラーおよびこれらのハイブリッドと幅広く対応可能です。
カタログレンズも多種保有し、インターネットまたは国内販売店よりお買い求めいただく事が可能です。
弊社は特注素子を日本のお客様より承る事がその役目です。
後工程として各種コーティング、超高精度研磨など承る事が可能です。
非球面専門メーカーだからこその細やかなサービスを提供差し上げます。